初回来院の患者さんのリピート率(2回目の来院)は、何十%を目標にするべきでしょうか?

 

 

 

答え)

 

この問いに関しては、私はいつも『80%主義』ということで、院長には、

 

 

『まずは、80%を目指しましょう』

 

 

とお伝えしています。

この数字については、リピート率が、90%など、極端に高い治療院の院長達が、教えてくれました。

実は、下記2つの理由から、80%主義ということで、院長は、リピート率100%を目指すべきでないと言えます。

 

1つは、お客さんとの相性の問題です。やはり、院長も人間なので、どうしても、特定の割合で、自分との相性の合わないお客さんも存在します。

仮に、そのようなお客さんまで、無理にリピートで再来院させようとしても、院長、お客さんの両方にとって不幸です。

それに、院長が無理して、リピートを勧めたら、

 

 

『あそこの治療院は、次回来院を強要する』

 

 

と悪い口コミまで広がってしまう可能性があります。

だから、自分との相性が合わないお客さんは、手放しましょうということです。

 

 

2つ目は、お客さんの症状が、比較的軽い場合です。

たとえば、以前ある院長が教えてくれたのですが、サラリーマンが、デスクワークの疲れから、肩こりの症状で来院したケースなどは、余程、重症でない限り、通常、一回の施術だけで十分痛みは治まるそうです。

 

この場合、逆に2回目の来院まで強要したら、相性の悪いお客さんと同じく

 

 

『痛みも治まったのに、無理に来院を強要する』

 

 

ということで、長期的な治療院経営ではマイナスに作用してしまいます。

(もちろん、メンテナンスでの来院で、お客さん自ら希望する場合は、何も問題ありません)。

 

つまり、上記2つの理由から、お客さんのリピート率は、100%でなく80%を目指す位で、丁度良いとなります。

また、院長が普段から、

 

『リピート率は、100%でなく80%で十分だ』

 

と考えていれば、余裕をもってお客さんと接することができます。

結果として、院長のそのような余裕に満ちた態度が、お客さんを惹きつけることになるので、最終的に、お客さんのリピート率は90%位になります。逆に、院長が、

 

『何が何でも、お客さんを、次回も来院させよう』

 

という態度では、お客さんが怖がって逃げてしまい、リピート率は80%以下に落ち込んでしまいます。

相手を追うと、逃げる。相手を囲い込まないと、戻ってくるとは、まるで男と女の恋愛のようです。